やる気 1

いわゆるブラック企業に勤務。

医者ではないし、診断を受けた訳ではないので分からないけど、一時期はうつ病(適応障害?)になっていたと思う。ましにはなっているけど、未だに環境は相変わらず、会社そのものがそうやすやすと変わることはないから、それはそれで当たり前のことか・・・。

人ってその立場にならないと、本当の意味で理解出来ないと個人的には思う。立派な小説を読めば感動するし、立派な取材記事を読めば共感したりする。だけど、実体験はそれ以上に理解が深まる。

自分がうつ病らしいと感じてから、会社での目先の対応のことで頭がいっぱいになった。まさに寝ても覚めてもだった。なかなか寝付けない。酒をあおって寝るけど、毎日明け方早くに目が覚めて、その日の会社でのことが頭を支配していた。

何とか週末まで持ちこたえる生活を続けていた時に、ふっと気が付いた。やる気がなくなっている。やる気がないというか関心がなくなっていた。ニュースを見ても、テレビ番組を見ても、全く心が動かない。ニュースを見れば、少しは経済や世の中のことが気になったりしていた。テレビ番組を見れば素直に笑えたり、興味を惹かれると感じることがあった。

しかしそれがなくなった。心が動かないというのは、何の感情も浮かんでこない。どうでもいい。ただ単にノイズとしか感じなくなった。だから、耳に入ってくるけど、へえ~、それがどうしたくらいの感情しかなかった。何もなかった以前は当たり前にあるので何とも思っていなかったことが、急激になくなると、今まで自分を動かしていたのがやる気だったんだと実感した。そして、それをどうやったら元通りになるのかと考えた。

やる気がなくなるというのは自分自身の行動にも表れた。食事などの身の回りのことがどうでもよくなったいった。もともと比較的に几帳面な性格なのだが、本当にどうでもよく感じられた。食事は疎かになり、家事などもしなくなった。訳あって一人暮らしなので何もしなくなるのは非常にまずい。

他の人もみんなそうなのかもしれないけど、やる気がなくなっていく自分は実感出来ていた。だから、何とかしなくてはならないという考えはいつも心の中にあった。一番てっとり早いのはそんな会社を辞めることだ。妻が言うように、壊れてからでは取り返しが使いないとは言ってくれるが、それは分かっているけど、それはそれで不安なのでおいそれとは出来ないと思っていた。そもそもの原因がなくなれば、順をおって元通りにはなると思うが、違う不安がでるので、なかなか取れない選択肢だった。

 

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